意外と近いね

28日、知床、羅臼までの道のりを地図で見ていて、200キロ近くあると思っていました。しかし、道中の案内標識を見ると、どう見ても200キロは大げさ。で、朝早く出ていったので10時過ぎには知床の入り口である「オシンコシンの滝」に到着です。雄大ですね。なかなかいい写真が撮れましたが、テクなしのやることなので、どうしてもべたっとした写真になってしまいました。もうちょっとテクがあればなぁ…

知床のすごさは、なんといってもその自然。これまでもすごいと感じていた北海道ですが、知床は別格でした。スケールが大きいだけではなく、神々しいと言うんでしょうか。人間が立ち入ってはいけないと感じさせる雄大さがありました。

知床峠〜羅臼

知床半島北部の町ウトロと南部の羅臼を結んでいる道は「知床縦断道路」と呼ばれ、地元の人にとって大切な道路になっています。そのちょうど中間にあるのが「知床峠」です。ここから見る羅臼岳は絶景です。
で、抜けて羅臼へ。羅臼には「ひかりごけ」を見に行きます。

昼間なので、あまり光っていないんですが、写真の左側と右側の緑の色が違いますよね?この右側のがそうです。説明によると、完全に暗いと発行しないようです。光源からの光を内部の器官で乱反射させることで光るようです。
知床峠を折り返して、ウトロへ。ここから観光船に乗り、知床半島の「一般人が立ち入れないところ」の見学に出発です。大型船でなく、小型のクルーザーで行くので、小回りが利き、より陸地に近づけます。

神々の大地

断崖、断崖、その間に岩がごろごろの海岸。オジロワシ、ヒグマにも会えました(もちろん、相当距離はありますが)。特にヒグマは小熊3頭、母熊1頭、性別不明のおとな熊2頭と、船内は大いに盛り上がりました。それを取り巻く自然。カムイワッカの滝は温泉から吹き出した水が流れ落ちているのだそうです。

写真の滝壺に当たる部分が黄色く変色しています。すべて「硫黄」によるものだそうです。近づくにつれ、気温が上がってきます。小さな流れにしか見えない川の河口には、毎年秋になると大量の鮭や鱒が押し寄せ、それを目当てにヒグマたちが集まってくるのだそうです。あんな小さな川に…と、信じられませんでした。
世界遺産に指定されたのもうなずける、壮大なスケールに、言葉もありませんでした。

クマとの共存〜身勝手による不幸

このあと行った、知床五湖にあった看板に、次のような話がつづられていました。
人間の集落近くにやってきたあるメス熊。彼女は通称「ソーセージ」と呼ばれることになります。観光客が興味本位で車の窓から投げたソーセージの味を覚えた彼女は、人間をおそれないようになります。観光客はそれを見て「かわいい」と餌を与えるようになりました。しかし、相手は凶暴性を併せ持った「神の化身」です。たびたび「人間に近づいてはいけない」と脅し、時にはクマよけのスプレーを直接かけたりした後で山に帰すなど、里に下りてこないようにし向けました。しかし、その味を覚えてしまった彼女は、人里に出てくることをやめようとせず、ついに小学校の近くでシカの死骸をあさるところを目撃されてしまいました。学校が休みの間になんとかしないと大変なことになる、ということで、彼女は射殺されました。
看板の後半には、このような言葉が並んでいました。「もっとほかになにかできることはなかったのか」後悔とも、懺悔とも思える感情が、そこにはありました。どうぞみなさん、野生動物に餌を与えないで下さい。その行為はものすごく簡単で、安直で、不幸をはらんでいます。野生と人間との共存、ではなく、人間が野生の中で生活させていただいている、ということを、改めて認識させられたエピソードでした。